Challenge新製品開発へのチャレンジ

長府工産では、市場の変化やお客様のニーズを的確に把握し、ご提供できるよう、新製品の開発・研究を積極的に行っております。
製品開発のご用命も受け賜っておりますのでご相談ください。

水素を燃料とした
水素ボイラ給湯機開発

長府工産では、当社の灯油を燃料としたボイラ開発の成果を踏まえ、次世代の水素社会の実現に向けて、水素バーナーを搭載する水素ボイラを開発しています。

水素ボイラは水素を燃料とすることから、燃焼させてもCO2発生ゼロの環境対応型ボイラとなります。

水素ボイラ 稼働写真

これまでの取り組み

●純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの共同開発

「平成26年度やまぐち産業戦略研究開発等補助金」の採択を受けて、山口リキッドハイドロジェン株式会社、岩谷産業株式会社、東芝エネルギーシステムズ株式会社(旧 東芝燃料電池システム株式会社)と共同で、 新型の純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの研究開発および実証を行いました。
当社は、灯油を燃料としたボイラの知見をもとに、水素バーナーを搭載した貯湯ユニットを開発し、2017年1月から山口県周南市のグリーンガス運輸株式会社で実証試験を行いました。
本実証試験により稼働データを収集するとともに、純水素型燃料電池との最適運転制御を検証し、実用化に向けて設計にフィードバックしております。

《純水素型燃料電池コージェネレーションシステム》
貯湯ユニットは、水素によって発電した電気を事業所で使用するほか、発電時に出る熱を温水として貯湯ユニットに貯めて、手洗いやシャワーのお湯として使用します。
また、湯切れしそうな場合には、水素バーナーを燃焼させ、お湯のバックアップを行います。

純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの仕組み イメージイラスト

東芝エネルギーシステムズ株式会社開発

燃料電池発電ユニット 製品写真

純水素型燃料電池
コージェネレーションシステム

燃料電池発電ユニット

長府工産株式会社開発

貯湯ユニット 製品写真

純水素型燃料電池
コージェネレーションシステム

貯湯ユニット

●長府工産株式会社 本社での実証試験

当社では、本社内で一般家庭への水素利用を見据えた実証試験も行っています。

住宅で使用する電気とお湯を、太陽光と水素のクリーンエネルギーのみで作り、電気は太陽光パネルと純水素型燃料電池でW発電、余った電気は蓄電池に貯めます。
充放電スタンド(V2H)でPHEVに充電することもでき、家庭用電源インフラが停止しているときはPHEVから住宅側に給電することも可能です。

太陽光、水素、蓄電池、車載バッテリーで常に安定して電気を使うことができ、純水素型燃料電池の発電時に出る熱は温水として貯湯ユニットに貯めて、手洗いやシャワーのお湯として使用します。
湯切れしそうな場合には、水素バーナーを燃焼させ、お湯のバックアップを行います。

本社内の実証試験 風景

●環境省の実証事業への参入

2017年9月に開始した環境省の実証事業「苛性ソーダ由来の未利用な高純度副生水素を活用した地産地消・地域間連携モデルの構築」(代表事業者:株式会社トクヤマ、共同実施者【連携自治体】:山口県、下関市、周南市、共同事業者:東ソー株式会社)に、2020年4月より新規参入しました。

本実証では、下関漁港地方卸売市場に設置した液化水素貯槽(10kL)より発生するボイルオフガス(以下、BOG)を有効に活用できるように、 純水素型燃料電池システム(東芝エネルギーシステムズ株式会社製)を設置して、BOG由来の発電と給湯を行なっておりますが、 供給先である福利厚生施設内の大浴場へのお湯の供給量が不足していること、燃料電池のみの稼働ではBOGが全て消費されずに余っている状況となっていました。 そのため、当社の水素ボイラで余剰のBOGを燃焼させてお湯の供給量アップを図ることを目的に、2020年8月から2021年2月まで実証しました。

実証 風景

●給湯・暖房・融雪用途にも使用できる機器を開発

2023年9月、昨今の水素ボイラのニーズの高まりに柔軟に対応することができるように、 給湯用途だけでなく、寒冷地区での暖房や融雪用途にも水素ボイラを使えるように制御システムの開発に取り組み、 汎用性の高い水素ボイラの開発に成功しました。
本開発は地方独立行政法人山口県産業技術センターが推進する「水素先進県」実現加速化事業(部材開発促進)に採択され、支援を頂きました。

水素ボイラ「CBL-HB087WTFF」 製品写真
型式
CBL-HB087WTFF
給排気方式
屋内用密閉式強制給排気形
用途
給湯用、暖房用、融雪用
加熱方式
1缶2水路式
使用ガス
純水素(純度99.0%以上)
使用ガス圧力
2kPa
ガス消費量
10.1kW(3.4㎥/h)
連続給湯効率
86.0%(LHV)
連続給湯出力
8.7kW(7,500kcal/h)
給湯最高温度
80°C
外形寸法
高さ1,055×幅382×奥行673mm
質量
56kg(満水時98kg)
電源電圧
AC100V 50/60Hz

※開発段階の機器にて一般発売は未定です。

●北海道室蘭市の実証事業向けに納入

環境省事業「既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業(既存のガス配送網を活用した小規模需要家向け低圧水素配送モデル構築・実証事業)」 にエア・ウォーター北海道・産業ガス株式会社を通じて当社の水素ボイラ(給湯・暖房・ 融雪用とにも使用できるタイプ)が採用されました。

実証事業では、北海道室蘭市が所有する祝津風力発電所で発電した電気を使い、水電解水 素製造装置で水素を製造、既存のガス配送網に混載可能な円筒型水素吸蔵合金タンクに充填し、需要家まで配送します。
その水素を燃料としてお湯を沸かす当社開発の水素ボイラ は、ロードヒーティングの熱源とする他、飲食店舗や宿泊施設の給湯に利用されます。

実証事業は水素供給コストの低減を目的としており、下記の実証を行います。
①既存のLPG配送網を活用することによる配送コストの低減実証
②再エネ変動に追従した水電解装置の稼働率向上によるコスト低減実証
③水素利用方法の多様化(小規模需要家へ機器を設置)による普及コストの低減実証
④水素製造時の副生酸素の有効利用(陸上養殖への利用)による水素コスト低減実証

実証 事業の概要図

当社では脱炭素へのニーズにお応えできるよう、今後も水素エネルギーの利活用に向けて 製品の更なる開発を進めてまいります。

ステンレス製品開発事例

Bハウス

雪や雨からボイラーを守るものをステンレスで作成しました。
中に雪や雨が降りこまないようにオプションのパネルもご用意しています。

Bハウス 製品写真

IHクッキングヒーター用据置枠

複数のメーカーのIHクッキングヒーターにも対応できるようにIHクッキングヒーター用据置枠を作成しました。
多くのメーカーの製品を取り扱う長府工産だからこそできる設計です。

IHクッキングヒーター用据置枠 製品写真

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ステンレスの薄板加工や溶接製品の設計、製造を承ります。下記お電話へお気軽にご相談ください。

083-245-5441(代表)

【担当】技術開発部:下田

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